協会合併のご挨拶

 一般社団法人コンクリートポール・パイル協会(CPIA)と、一般社団法人コンクリートパイル建設技術協会(COPITA)は、本年6月3日をもって合併し、新たに一般社団法人コンクリートパイル・ポール協会を設立いたしました。新協会の会長就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 CPIAは1956年の創設以来、建設資材としてのコンクリートポール・パイルを供給するメーカーの団体として、製品の品質向上と開発・普及に努めてまいりました。その後、コンクリートパイルを使った建物基礎の設計・施工技術のニーズの高まりを受けて、会員メーカーの相互協力により1986年COPITAが創設され、設計・施工に関する調査研究等を行い関連技術の向上・普及に貢献してまいりました。これまで両協会は、車の両輪としてお互い協力し活動してまいりました。

 COPITAの創設以降、会員各社において高支持力杭工法に関する新しい施工技術の開発が進み、全国のコンクリートパイル施工の7割を超えるまで普及し、施工の効率化に大きく寄与してまいりました。一方その間、阪神淡路大震災や東日本大震災等が発生、大規模自然災害に対する社会の不安は一段と広がり、建物基礎に対する安全性の要求も更に高まりました。大規模地震の発生時の建物の倒壊に至るまでのメカニズムを解明し、人命を第一とした設計(所謂、二次設計)は既に構造設計分野において適用されていますが、建物基礎を構成するコンクリートパイルの分野にも取り入れるべきではないかという動きが出てきております。しかしこれまでコンクリートパイルの製品、設計、施工に関するこれらの検討はなされておらず、情報・データとも不十分でした。社会インフラとしての公共性、重要性に鑑み、両協会は協働して4年前から予算措置を講じ日本建築学会等の関連団体とも連携し技術的検討に鋭意取り組んでまいりました。

 また、2015年秋に会員各社におきまして施工管理データ流用等の問題が判明し、建物基礎に対する社会の信頼を揺るがしかねない事態を招きました。国民の皆さま並びに関係の方々に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしましたことを重ねてお詫び申し上げます。COPITAでは再発防止に向け、国交省、日本建設業連合会等関係諸団体と連携を図り、施工の管理と品質に関する水準を自主ルールとして取り纏め、施工データの重要性、技術者としての倫理とともに、会員各社への周知徹底を図ってまいりました。また関係団体と共同で「基礎施工士」の資格制度を立ち上げ、専門的技術者の人材育成にも取り組んでまいりました。

このように時代を追うに従って、建設分野におけるコンクリートパイルの施工に関する品質をどの様な方法で担保し向上させるかという点が、業界の最重要課題としてよりウェイトが大きくなってきています。今回の両協会の合併は、単に効率的な組織運営を目指すだけでなく、これらの重要課題の解決に向けて業界の力を結集し、再編し鋭意活動していくことを目的としたものであると言うことを、是非ご理解いただきたいと存じます。

今後もコンクリートパイル・ポールに関する技術及び品質の更なる向上に努め、もって我が国産業と国民生活の向上に寄与すべく尽力していく所存でございますので、より一層のご支援、ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。




一般社団法人コンクリートパイル・ポール協会

会長 黒瀬 晃
(ジャパンパイル株式会社)